2019年京都・東京会議-20周年記念

日米リーダーシップ・プログラムは去る7月に20周年を迎え、全メンバーの半数近くが、このマイルストーンを記念して世界中から東京に集まりました。この20回にわたる夏の本会議で20クラスが成立し、451名の日米のリーダーからなるネットワークも更に盛り上がりを見せ、活気に満ち溢れ、かつてない多様なグループとなりつつあります。このプログラムの理念から生まれた多くの友情と新たな機会は年々拡大し続けています。そして、今回の特別な20周年記念本会議は、プログラムの成功を祝い、日米リーダーシップ・プログラムのユニークな側面を振り返る絶好の機会となりました。
 

出席したフェロー、デリゲート、及びその家族は、日米リーダーシップ・プログラムのネットワークを最大限に活用し、通常であれば経験し得ないような特別なツアーやユニークな体験をすることができました。例えば、米海軍指揮官Micah Murphy(19, 20)と海上自衛隊中野友朗指揮官(19,20)が共同企画した横須賀でのUSS John McCainとJSS Murasame両鑑へのプライベートツアー、(写真左上)またBrilliaランニングスタジアム(写真右上)にて、3度に亘るオリンピックに出場した為末大選手(19, 20)が自らランニング教室の指導をしてくれました。
 
主に2019年の会議は、州及び連邦政府、人権、軍事及び防衛、ジャーナリズム、出版、スポーツ、バイオテクノロジー、金融、法律、非営利、芸術、音楽、起業家、テクノロジー、ヘルスケア、民間部門等、日米の多岐にわたる分野から43名(アメリカ人22名、日本人21名)のデリゲートが参加しました。一週間にわたる会議では、京都、広島、東京で日々のディスカッションや日本独得な文化活動・体験を通じて日米の参加者が心を開き、友情を育む場が提供されました。2019年デリゲートメンバーの詳細はこちらをクリックしてください
 
写真上:2019年7月22日(月)京都での初日の夜に下鴨神社で御手洗し(みたらし)祭を楽しんだ後の2019のデリゲート達。
 
本会議では、民主主義の将来、日米同盟が直面する世界の中での脅威と混乱、日本にとっての課題と機会、高齢化の社会的影響、ハイテクが私たちの生活に及ぼすもの、計算されたキャリアリスクをとる為の戦略、「創造的なリーダーシップ」を引き出す為の戦略など、日米共通の関心・各テーマについて専門性を持つデリゲート達がディスカッションを先導しました。これらの全体会議で得た観点を掘り下げるべく、更に小グループに分かれ、より親密な討議を重ねました。
 
日々の討議に加え、デリゲートは京都の鴨川神社や、龍安寺、妙心寺などを訪れ、また浴衣姿で地元の夏祭りや、広島のお好み焼き料理教室、ガイドつき禅瞑想、日本で最も有名な石庭のプライベートツアー、日本の野球の聖地である甲子園スタジアムでの阪神タイガースの応援など盛りだくさんのユニークな文化体験を通して、日本の歴史的・文化的な伝統にも触れました。多忙な一週間のスタートに先立ってアイスブレイクを兼ねて、プロの和太鼓奏者を招き全員参加型のワークショップを行い、十分にエネルギーをチャージしました。特筆すべきは、グループが広島の被爆者である近藤紘子こうこさんにお会い出来、感動を呼んだ彼女のお話により翌25日(木)の広島での一日が一層意義深いものとなりました。
 会議ウィークでは、7月22日(月)に伝統的な和太鼓のワークショップに参加し(写真左)、(写真右)25日(木)に本場の広島風お好み焼き料理教室に参加するなど、日本文化を体験しながら参加者同士の交流が進みました。
 
7月23日(火)、日本最古の野球場である甲子園球場で開催された阪神タイガースvs横浜ベイスターズの試合を観戦しました。「ファン感謝デー」特別版ジャージ着用(写真上)
 
松山大耕副住職(15,16)によって可能になった龍安寺での夕刻閉館後の特別ツアーや、川上隆史副住職(08,09)にホストして頂いた春光院境内での禅瞑想、(写真右)など、京都での特別な体験を積んだ。(写真左)。
 
平和活動家の近藤紘子さん(写真中央)7月24日(水)に京都で行われた講演の後、翌日、快く広島へ同行され、広島平和記念公園の記念碑などをご案内頂き、参加者と記念撮影。(写真上)。
 
広島での1日の後は、東京に移動し、そこでは、過去19年間に亘るプログラムの各年代から総勢150名の日米フェローが世界各地から駆けつけ、合同ディスカッションや交流行事に参加しました。デリゲートとフェロー達は、最後の二日間を有意義に交流し、それぞれ生涯に亘る絆を深めました。一週間のプログラムは、USJLPの二十年間にわたる成功を祝して、参加人数も総勢350名に上り、大盛況のうちに終幕しました。
 

二十周年記念行事は、ジョージR.パッカード博士(写真右上、右端)が、米日財団の理事長就任後、最初のイニシアティブとして1999年に創設したプログラムにより彼のビジョナリー・リーダーシップを称える特別な機会となりました。 7月26日、デリゲートとフェロー達に加え、パッカード博士の名誉を称え多くの特別ゲストが夕食会に出席しました。三菱商事名誉会長の槇原稔(写真上、左)とUSJLP初代2000年クラスのメンバーである河野太郎外務大臣(イベント開催時)(写真中央上)が挨拶をされ、日米協会会長の藤崎一郎元駐米大使の乾杯の挨拶で夕食会の幕を開けました。(写真右上)。

日米リーダーシップ・プログラムのメンバー達、7月26日の夜の祝賀会には、バイオリニストの堀井春佳(19,20)とバレリーナの針山愛美(16,19)(写真左上)の素晴らしいコラボパフォーマンスを演じ、また多くのScott M. Johnsonフェロー達がパッカード理事長とUSJLPプログラムの双方が彼らの人生に与えた影響についての感謝の言葉を述べました。(上図)。
 

写真上:2006年から2008年のクラスのメンバーとして最初の十年間を築いたScott M. Johnsonフェロー達。2019年7月26日に東京で開催されたプログラムの20周年記念ディナーにて。彼らは、この大きなイベントで再会するため、アメリカ、日本、中国、英国、スイスなどから東京に集まりました。
 
フェロー達は、ネットワークのつながりとフェロー達がこの機会に多数参集することを事前に察知して、複数のサイドトリップを企画し、公式の会議の週では得られない絆をつくりました。そのユニークな旅の1つが、David Janes(02,03)と秋山信将(09,10)が共催した沖縄でのスタディツアーで、学校、軍基地、記念碑等への特別な訪問の中で沖縄科学技術大学院大学にて、沖縄の環境問題に関するツアー及び討論会を行いました(写真左上)。また別のグループは、鍵本忠尚(ハーディー)(17,18)の組織により神津島の美しいビーチにて、いつまでも心に残る3日間のキャンプを過ごしました。